2013年9月15日日曜日

神父の好奇心


神父が、どうしてもトイレに行きたくなり、地元のバーに足を踏み入れた。そのバーでは音楽がガンガンかかり、陽気な会話が飛び交っていた。しかし、数分ごとにいきなり室内のライトが消えていた。

そしてライトが消えるたびに、バーの人々が大声でわめいて拍手喝采していた。しかし、神父がバーに入ると、その場は静まり返った。

神父はバーテンダーに歩み寄り尋ねた。
「トイレはどこにあるか教えていただけますか?」

「はい、神父様。でもお伝えしなければならないことがあります。そこには裸の女性の像があって、イチジクの葉で下を隠しているだけなのですが…」

「大丈夫です。目をそらしますから」神父は言った。

バーテンダーは、トイレのある、店の反対側に神父を案内した。

しばらくして、神父がトイレから出てくると、バーの人々は一瞬間を置いて、神父に大きな歓声を送った。

神父は当惑し、バーテンダーに尋ねた。

「一体どうしたというのでしょう。何故たった今トイレから出てきたところで、皆さんから歓声を受けたのでしょうか。」

「いやぁ神父様、それはあなたが私たちと同じで、人間らしい好奇心があっていいなと思ったからですよ。ところで、一杯いかがですか?」バーテンダーが答えた。

「いや、結構です。でもまだよく分からないのですが…」

「神父様、よろしいですか。女性の像のイチジクの葉を誰かが動かす度に、バーのライトが消えるんですよ。そんなわけですから、まあ一杯いかがですか?」
 

オリジナルへのリンク↓
http://peacefrompieces.blogspot.com/2010/10/curiosity-priest.html

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