神父が、どうしてもトイレに行きたくなり、地元のバーに足を踏み入れた。そのバーでは音楽がガンガンかかり、陽気な会話が飛び交っていた。しかし、数分ごとにいきなり室内のライトが消えていた。
そしてライトが消えるたびに、バーの人々が大声でわめいて拍手喝采していた。しかし、神父がバーに入ると、その場は静まり返った。
神父はバーテンダーに歩み寄り尋ねた。
「トイレはどこにあるか教えていただけますか?」
「はい、神父様。でもお伝えしなければならないことがあります。そこには裸の女性の像があって、イチジクの葉で下を隠しているだけなのですが…」
「大丈夫です。目をそらしますから」神父は言った。
バーテンダーは、トイレのある、店の反対側に神父を案内した。
しばらくして、神父がトイレから出てくると、バーの人々は一瞬間を置いて、神父に大きな歓声を送った。
神父は当惑し、バーテンダーに尋ねた。
「一体どうしたというのでしょう。何故たった今トイレから出てきたところで、皆さんから歓声を受けたのでしょうか。」
「いやぁ神父様、それはあなたが私たちと同じで、人間らしい好奇心があっていいなと思ったからですよ。ところで、一杯いかがですか?」バーテンダーが答えた。
「いや、結構です。でもまだよく分からないのですが…」
「神父様、よろしいですか。女性の像のイチジクの葉を誰かが動かす度に、バーのライトが消えるんですよ。そんなわけですから、まあ一杯いかがですか?」
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http://peacefrompieces.blogspot.com/2010/10/curiosity-priest.html
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